zowのアフィな日々 - 2ndシーズン -

日々のアフィリエイトの事とか

老人とパソコンとアフィリエイト

うちの両親は70代なんだけども、二人共パソコンを使っている。父は自営業なので仕事関連の事とかで、母は孫とFacetimeで会話したり、ピグで遊んでたりする。他の団塊世代の人はどうなのか知らないけども、二人共どちらかというとパソコンに慣れ親しんでいる類の老人だと思ってる。ちなみに、携帯はiPhoneiPadも持っている。

そんな二人なのだが、数年前迄あまりネットで買物をすることは無かった。そこら辺はやっぱり古いタイプの人間と言うべきなのか、現物を見て買い物したいタイプみたいだ。だが、最近変わってきた。ネットで買い物をしているようなのだ。それも結構頻繁に。

すべての始まりは旅行だった。父が自営業という事もあってあまり休日が無い。なので、少ない休日を楽しむ為に結構夫婦で旅行に行くのだ。以前は車で行くことが多かったが、歳を取ると運転が面倒らしく電車での旅行が多くなってきた。車での旅行が減り電車での旅行が増えると、行動範囲は広くなる。車では渋滞だったりがあるので近場への旅行がメインだったのだが、電車での旅行になると一気に行動範囲が広がって、それこそ日本全国に行くようになった。

車での旅行の場合、基本的に事前に必要なのは宿の予約だけである。観光地等には車で直接乗り付けるので宿以外の手配が必要ないのだ。ところが、電車での旅行になると、宿以外に電車のチケットや、現地での観光バスの予約等、いろいろと事前準備が必要になってくる。それをイチイチやるのは面倒なので、自然と割引チケットなんかがついたフリープランでの利用が多くなってくる。それをネットで予約するようになってからだ。ネットの活用頻度が上がってきたのは。

まず、旅行先で地図が見れると便利だということで携帯をガラケからiPhoneに変えた。それがiPhoneじゃ小さくて見づらいし操作もしにくいのでiPadを購入した。元々Macユーザなので、割とスムーズに乗り換えて普通に扱えてるみたいだ。ブラウザはchromeを使ってて、パソコンで事前に調べた情報をブックマークしておいて、iPadで同期したchromeでそのブックマークを現地で参照しながら観光してるらしい。とても70代で年金貰ってる老人とは思えない。

旅行の予約なんかをネットでやるようになってから、買い物もネットでするようになってきた。と言っても普段の食料品とか生活必需品は相変わらずスーパー等で直接買うのだが、スーパー等では売ってないちょっとした電化製品(プリンタのインクとか)や洋服なんかはネット通販の利用が多くなってきたのだ。

こないだ、そんな母親のパソコンが調子悪かったので触っていたのだが、ちょっと予想外というか、びっくりした。

ネット通販の利用が増えたのは知っていたのだが、普通に検索エンジンで検索して買っているのかと思っていた。つまりアフィリエイターの書いた記事を経由して買い物をしているものだと思っていたのだが、実際は違った。ブックマークには、よく利用するショップが並んでいたのだ。amazon楽天のトップページがブックマークされているのではなく、その中で最安を扱っているショップに対してブックマークされていた。

私の両親は団塊世代の中でもパソコン(と言うかネット)リテラシーは高い方だと思っている。その両親が行き着いたのは検索エンジンで検索することではなく、ショッピングモールで検索することだったのだ。つまり両親のネットショッピングにはアフィリエイターの介在する余地は無いということだ。我々みたいにパソコンに日々触れて慣れ親しんでいる世代ならともかく、今の団塊世代でもそういう風になってきているのだ。これは由々しき事態だと思う。私の両親は私がIT業界で働いていたこともあって、普通の団塊世代よりも早くからパソコンに慣れ親しんでいる。その両親が行き着く先がそういう事ならば、これから慣れ親しんでいく団塊世代の人間も同じルートを辿るのではないだろうか。いや、団塊世代だけじゃない。スマホによってネットが身近になった団塊世代より下のITリテラシーが低かった人も同じ軌跡を辿るのではないだろうか。

そうなると、尼が料率をどんどん下げていってるのも頷ける。一度消費者に覚えられてしまえばアフィリエイターの手は必要なくなるのだ。そうなればアフィリエイターに商品を紹介してもらわなくとも自社サイトに囲い込めているので集客の必要性は低くなる。近い将来、尼は更に料率を下げるか、もしくはアソシエイトを廃止すると思う。楽も同じような行動に出るだろう。こうなった時にアフィリエイターはどうすれば良いのだろうか?

もう「尼や楽が扱わない商材を扱う」という方法しか残っていない。これは既にアフィリエイターの主戦場とも言える「物販アフィリエイト」と言われる物だ。新商品や商品力の無い商品等を売るのにアフィリエイトが有効なのは既に証明されている。そういった「メインストリーム」から外れた商品を売っていくこと、今後はこれがメインにならざるを得ない。必然である。現在、尼や楽に頼っているアフィリエイターはすぐにこちらに移行するべきなのではないだろうか。

同じ問題はMDSにも言える。MDSで扱っている商品は、大体が尼にも楽にもある。しかも尼や楽よりも販売価格が高い。価格競争力が無い物をSEOで上位表示したりすることで、ITリテラシーが低い層を釣って売っている。言い方は悪いが、ざっくりと言ってしまえばそういう売り方である。だが、ショッピングモールでの買い物が定着することで、この売り方は出来なくなる。現在の流れだと、数年後にはこれは通用しなくなる可能性がある。消費者のITリテラシーが高くなってきているからだ。もっと言ってしまえば、SEOPPCでのアフィリエイトサイト展開は尼や楽で扱って「いない」商品だけしか通用しなくなるのかもしれない。

考えてみれば当然なのかもしれない。私達(アフィリエイター)が買い物する場合、尼や楽で直接探して買うことが殆どではないだろうか?つまり、ネットが当たり前になってしまっている層ではそれが「当たり前」なのである。初心者はいつまでも初心者じゃないということだ。使えば使うほど成長して効率の良いやり方を覚えるのが普通なのである。

アフィリエイターにとっては今後、辛い時代になるのかもしれない。